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「稲庭うどん」を秋田からアジアへ、そして世界へ

有限会社 佐藤養助商店
1860年(万延元年)に創業された「稲庭(いなにわ)うどん」の製造販売会社で数多くの賞を受賞してきた由緒ある老舗である(有)佐藤養助商店。
海外営業担当である麻生雅樹営業部部長に海外展開について伺った。

海外展開に取り組んだ経緯についてお聞かせください

 佐藤養助商店は、店舗での飲食物提供と贈答用の乾麺販売を店舗事業の2つの柱としています。そのため、店舗で佐藤養助のうどんを召し上がっていただき、その美味しさを知っていただいたお客さまにお持ち帰り用または贈答用として乾麺をお買い上げいただくというスタイルを理想としています。しかし、近年、国内ギフト市場が頭打ちになってきていることから小売販売より業務用への展開に目を向け、稲庭うどんと言うブランドを海外の飲食店から発信していきたいと思い、取り組みをはじめました。

有限会社 佐藤養助商店の写真1

海外展開で生じた課題はありましたか

 まず1点目は「言葉と文化の違い」でした。

 2点目は、文化の違いからくる各国の「うどんの食べ方の違い」がありました。稲庭うどんを食したことがある方は冷麺で召し上がることをご存じですが、国・地域によって冷麺・温麺とで好みが違うなか、どのように召し上がっていただくか検討する必要がありました。

 3点目は「小売販売の価格設定」です。稲庭うどんは一般的なうどんと比べると高価なものになりますが、何が違うのか、なぜ高いのかを説明し、理解していただく必要がありました。

有限会社 佐藤養助商店の写真2

どのように対処しましたか

 店舗担当者や現地販売員を介して、お客さまとのコミュニケーションや情報収集をおこないました。それをもとに現地の方むけの試食方法の工夫し、稲庭うどんの製法などの特徴を実演やリーフレットでPRをしました。

有限会社 佐藤養助商店の写真3

活用した支援施策や関係機関への要望をお聞かせ下さい

 利用範囲が広い補助金の使い方。物産展などへの参加の際には渡航・宿泊費用の援助はありますが、事前調査等に係る費用等へも対応していただけるとありがたいです。また、新規販路開拓や輸出拡大につなげるためには、一つの国や地域に限定せず、広範囲な国・地域に対して支援していただける仕組みづくりをご検討していただければと思います。

今後の展望をお聞かせ下さい

 現在、香港(シティースーパー)に小売販売を展開していますが、今後は他の国や地域へも販路を拡大していきたいと考えています。また、海外での代理店である「稲庭養助」がこれまで台湾、香港、韓国で出店してきましたが、平成28年7月にはシンガポールの伊勢丹オーチャード店の日本食品限定のレストラン街「Japanese Food Town」内にあらたに出店しました。自社ブランドの大きな宣伝につながるマネジメントを目指していきたいと考えています。

海外展開のポイント

海外販促は一般的に百貨店やスーパーを会場としたフェア等が主となっていますが、以前に香港のレストランで実際にメニュー提案をしながら消費者向けにPRをおこなった際にはとても効果的であるように感じました。また、香港において春節(旧正月)前に開催される百貨店などでのフェアへの出店は、場合によって高額な参加費等が必要となりますが、費用対効果は十分見込めると思います。

有限会社 佐藤養助商店

〒012-0107 秋田県湯沢市稲庭町字稲庭229
電話:0183-43-2226
ファクス:0183-43-2812
ys@sato-yoske.co.jp
http://www.sato-yoske.co.jp/
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