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国の補助事業~JAPANブランド~を積極的に活用しヨーロッパへ売込む

株式会社丸松銘木店
木材関連事業所の多い能代市で自社独自商品の~アルマジロ~(※1)等で海外進出を目指している「株式会社丸松銘木店」。秋田空港内の内装などを手掛けた代表取締役の上村社長に、海外展開について伺った。

海外展開に取組んだ経緯をお聞かせください

 当社は和室の天井板を主として和室部材等を製造・販売しているが、近年の業界動向から国内マーケットにだけ頼っていては生き残れないと感じ、漠然と海外進出を考えていました。2008年に県のフェニックスプランの認定を受けた後、中国延辺州の貿易商談会を皮切りに海外の展示会に参加するようになりました。2013年にアルマジロがジェトロの輸出有望案件として支援を頂き、今年フランスのパリで開催された見本市においては約140社から意見(アンケートの回答)をいただきました。初めての出展でこれ程反応が得られたのは上出来だと、専門家初め皆様から高評価をいただきました。

株式会社丸松銘木店の写真2

海外展開で生じた課題などはありましたか

 漠然と海外展開を考えていた状態で海外の展示会に参加したため現地の言語や貿易時の諸手続、商習慣の違いに戸惑いました。また、展示会後に相手企業から英文でメールをもらいましたが、メールの内容を理解するため外部機関に日本語訳を依頼し、数日後に返信メ-ルを送る様な状態でスムーズな対応が出来ませんでした。引き合いはありますが、今のところ展示会後に具体的な取引まで至っておりません。

 展示会ではアジア系の来場者が商品の写真を許可なく撮り、アルマジロの商品撮影を禁止するなどの対応をとりましたが、あまり効果はありませんでした。

株式会社丸松銘木店の写真3

課題への対処方法は

 通訳についてはジェトロから有能な方を紹介してもらいました。貿易に於ける諸手続や各国商習慣の違いについてはセミナーに参加したり、直接経験を積み上げて学んでいます。英文のメールについては今年4月から英語に堪能な人材をパートとして採用し対応しています。なお、模倣品対策としてアルマジロについて日本国内ですが商標、実用新案権を取得しました。

活用した支援施策はありましたか

 秋田県や能代市、各支援機関等の補助金を利用しました。なお、アルマジロが昨年、グッドデザインを受賞し、今年「JAPANブランド育成支援事業」(※2)育成支援事業の採択を受けました。現在専門家等からアドバイスをいただいております。

海外展開事業で生じた効果はありましたか

 当社の海外展開等の内容が地元新聞や公共機関の刊行物等で紹介された後、マスコミなどの取材もあり問い合わせが増加した他、地元の能代市からは建材以外に工芸品の発注がありました。

今後の海外展開について

 ヨーロッパ圏にアルマジロを建材の他、家具や小物など幅広く利用できる商材として売込みたいと思います。(既に椅子や机、照明器具、お盆などの商品があります)そして、ヨーロッパで一歩一歩売上実績を積み上げ、海外でもデザイン性の高い商品と認知され、そのネームバリューで国内需要に波及するよう対応して行きたいと思います。

(※1)アルマジロ
厳選した天然木の化粧単板を職人が編み全面接着した、ツキ板編み込み化粧板『ALMAJIRO』は、伝統的なデザインを様々な場所にご使用いただける化粧板

(※2)JAPANブランド育成支援事業
中小企業庁が中心となって、日本の伝統的な技術・技能を伝統を重んじながら進化させ、今日のくらしに合わせてより魅力ある「もの」にしていくプロジェクト

海外展開のポイント

海外の言語、商習慣、諸手続きについてできるだけ事前調査と適切な対応が必要。

特許取得等による自社技術を保護する。

株式会社丸松銘木店

〒016-0844 秋田県能代市花園町7-11
電話:0185-52-5514
ファクス:0185-53-4048
http://www.akita-marumatu.co.jp/
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